EGER

 

エゲル Eger(PDO)

ハンガリーの首都ブダペストから北東140kmに位置し、ビュック山脈の南西の山麓地帯にエゲルの街を中心に広がるワイン産地。
観光地としても有名でエゲル城、エゲルのミナレット、Egerszalók(エゲルサローク)、Szépasszonyvölgy 美女の谷が有名で中でも美女の谷は、 安くておいしいワインを提供するセラーが40件以上連なり、皆、自分のワイナリーを持っていて独自のワインを提供しています。 エグリビカヴェルとエグリチーラッググラスで提供しています。
エグリビカヴェルはエゲルを代表する赤ワインで1851年の記述にも残されている歴史的なワインです。
エゲルでは11世紀後半までワインは皮袋に蓄えられていたが、イタリアとフランス人の入植者たちの影響を受け、木樽とセラーを使用するようになり、 16世紀後半までには、街の地下に迷宮のようなセラーネットワークが張り巡らされ、その多くは今も使用されています。
オスマントルコの侵略を受け、エゲルは1596年に陥落。91年間に及ぶ占領後、18世紀の終わりには年間ワイン生産量が約400万ヘクトリットルを超えるが、 19世紀後半に土壌侵食が発生、その後のフィロキセラが追い打ちをかけ、90%以上のブドウが枯死し、ワイン生産者の多くがブドウ園を放棄しました。
その後、19世紀から20世紀にかけて葡萄園は再興し、歴史的な「Bull’s Blood (雄牛の血)」と呼ばれるハンガリーを代表する赤ワイン、エグリビカヴェールが登場し、 世界的に高い名声を受けた。

ワイン法と品質分類

エグリビカヴェールは当初、ナジ・ブングルディ(ケークフランコシュ)、ケークオポルト、カダルカの刺激的なブレンドでした。
現在エグリビカヴェールで認定されている品種は13品種。
Bibor Kadarka(Superier/Grand Superierには使用不可)、Blauburger(ブラウブルガー)、Cabernet Fran(カベルネフラン)、Cabernet Sauvignon(カベルネソーヴィニヨン)、 Kadarka(カダルカ)、Kekfrankos(ケークフランコシュ)、Ke-koporto(ケークオポルトー)、Menoire(メノアール)、Merlot(メルロ)、PinotNoir(ピノノワール)、 Syrah(シラー)、Turan(トウラーン)、Zweigelt(ツヴァイゲルト)
■それぞれの等級と生産規定

◆Classicus-Bikaver
主体 Kekfrankos 50%以上、3種類以上の品種をブレンド
最低8日間の醸し発酵、6ヵ月以上の樽熟成。

◆Superier-Bikaver
主体 Kekfrankos 30~50%以上、5種類以上の品種をブレンド
最低14日間の醸し発酵、12ヵ月以上の樽熟成、6ヵ月以上の瓶熟成。

◆Grand Superier-Bikaver
主体 Kekfrankos 30~50%以上、5種類以上の品種をブレンド
最低14日間の醸し発酵、16ヵ月以上の樽熟成、6ヵ月以上の瓶熟成。

気候風土

北側にビュック山脈によって冷たい気流から保護され、国内で最も干ばつとクールなワイン地域の一つです。 比較的春が遅く、赤ワインのブドウ畑は主に南と南西に面した斜面が望ましいとされています。
年間降水量:550-600ミリメートル 年間平均気温: 10.5 °C 年間の日照時間:1900-2200時間
エゲル